お家でできる

【おもしろ実験】水のエレベーター【家でできる】

水中エレベーター

☆完成の目安:5分


用意するもの

水中エレベーター 用意するもの
  • 紙コップ
  • ボールペン(かたくてとがっているものなら良いです)
  • せっちゃくざい(アロンアルフアよりもセメダインの方が良いです)
  • まがるストロー
  • 食べに(なくても良いです)
  • セロハンテープ

見本(サムネイル)では、プラスチックコップを使っていますが、紙コップの方が簡単にできます。

プラスチックコップは穴をあけるときに、千枚通しやキリが必要になります。

もしもやる場合は、必ずお家の方と一緒に行ってください。

実験方法 ~水中エレベーターの作り方~

ボールペンなど、とがっているもので紙コップの底に穴をあけます。
穴の大きさは、持っているストローの穴の大きさよりも少し小さく開けると、実験が上手くいきます。

水中エレベーター 作り方

まがるストローをまげ、折り返すような形になったらテープでとめます。

水中エレベーター 作り方

この時、曲がるっている部分がつぶれやすくなります。
少しなら構いませんが、水が通るスペースをなくさないようにしてください。

次に、ストローを紙コップにさします。

さし込んだ時、下の写真のように、曲がったストローの先が、紙コップの底にスレスレつかないようにしてください。

(写真のように、紙コップを切らないでください)

水中エレベーター 作り方

紙コップから出たストローを、接着剤で固定し、ストローと紙コップの穴にすき間がないようにします。

水中エレベーター 作り方
セメダインCを使うとすき間をなくしやすいです。

かわいたら完成です!

コップを上向きにして水を流すと、

ストローの曲がる部分をこえるまでは、水がもれることはありませんが、

こえた瞬間(しゅんかん)に、水がストローを通して落ちていき、水が空になるまで流れ続けます。

下の動画のように、何個も重ねてみても楽しいので、ぜひやってみてください。

なんでストローを超えると水が下に行くの?~サイフォンの原理~

魚などを飼っていると、水そうの水かえで、ホースを使うことがあります。

ホースを水で満たした状態で一つの口を水そうに、

もう一つの口を水そうより下にもっていくと、水がどんどん流れていきます。

これを『サイフォンの原理』といい、この原理を『水のエレベーター』でも使っています。

ちなみに手動の灯油ポンプも同じ原理を利用しています。

サイフォンの原理とは? ①重力

サイフォンの原理を説明する1つ目の力が重力です。

いわゆる物が下に落ちる力のことです。

サイフォンの原理 重力

ストローの通り道を、一番上のところで分けて、左側と右側に分けて考えます。

ストローの中は水だけで空気が入っていないため、水がお互いを引っ張り合うように動きます。

つまり、左側と右側で『つなひき』のようなものが始まります。

左側の水と、右側の水とでは、右側の方が多く水が入っているため、

右側の水の方が重たいことになります。

これは言いかえると、左側に軽い物、右側に重い物をぶら下げた綱引きです。

当然、重たい右側の方が引っ張る力が強いので、左側の水を持ち上げて右に動く力がはたらきます。

引っ張った後も、ストローの中の左側と右側の水の長さ(重さ)は変わらないので、

いつまでも右側に引っ張られるというわけです。


サイフォンの原理とは? ②大気圧

二つ目は大気圧(たいきあつ)です。

こちらもストローの中の真ん中を中心に、左右に分けて考えます。

大気圧と言うのは、空気がもつ重さのようなものです。

今も、私たちは、地球のず~っと上のほうから続く、空気の重さをささえています。

どのくらいの重さというと、1cm×1cmのマスにおよそ1kgの力がかかるくらいと言われています。

ちなみに、これを『1kg/㎠』と表します。

あまり支えているイメージはないかもしれませんが、

私たちの身体は、この力に体がつぶされないように内がわから押しています。


さて、この大気圧ですが、身体だけでなく、全てのものをおしています。

この実験でつかっている水にもです。

サイフォンの原理 図
画像参照:CATBIRD日記

上の図のように、ていねいにつり合いの説明をしてくださっている方がおりましたので、拝借させていただきました。

画像のように、大気圧が1kg/㎠で水を押しているので、水もまた、1kg/㎠で押し返しています。

ストローの中の水にも力がかかっていますが、水にも重さがあります。

左のストローの中の水の重さが0.3kg/㎠、右の水の重さを0.7kg/㎠として考えます。


下の水は1kg/㎠で押し返しているわけですが、左の水は0.3kg/㎠あるので、

差し引き0.7kg/㎠分だけ、上に行く力がはたらきます。

これがストローの左がわの水のパワーです。

右の水も同じように1kg/㎠で押し返しておりますが、右の水は0.8kg/㎠あるので、

差し引き0.2kg/㎠だけ上に行く力がはたらきます。

これがストローの右がわの水のパワーです。


【左の水のパワー】ー【右の水のパワー】

0.7ー0.2

となるので、0.5kg/㎠分だけ、左から右にいく力がはたらくことになります。

よって右に水が流れるということになります。

大気圧は中学生で習う内容なので、小学生以下の人には難しいかもしれませんが、

そんな力もあるんだなぁと知るだけでも大丈夫です!

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Dちゃん

理科教員。幼児~小学生が楽しく科学するための実験を紹介しています。お家の方、ぜひお子様の「?」の世界を拡げてあげてください。 あぶないものは少ないですが、実験は大人の人と一緒にやるようにしてください。

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