☆完成の目安:30秒~1分
用意するもの
- プラスチックコップ(ガラスコップでも)
- 食器用洗剤
- 水
- ストロー(小さいものは△)
実験方法
コップに水を8割ほどいれます。
コップに5滴ほど、食器用洗剤を入れます。
ストローを持って、水につけます。(もし曲がるストローである場合は、切ってしまうか、曲がっている方を持つようにしてください)
3cmぐらいいれたところで、ストローの上の口をふさぎます。
ふさいだままストローを上にあげていくと、ストローの中に水がたまります。
水面ギリギリの高さで、指をはなすと、水が落ちるときに泡が生まれます。
もし、泡がすぐに消えてしまう場合は、洗剤がこすぎるためと思われるので
少し水でうめてから再チャレンジしてみてください。
なんで水の中にシャボン玉ができるの?
~水中シャボン玉の原理~
ふつうのシャボン玉の原理
まず、ふつうのシャボン玉の話からしていきます。
シャボン玉は、シャボン液でつくられた泡の中に空気が入っています。
一般的に水は、『表面ちょう力』という、水同士がひっぱり合う性質をもっています。
シャボン液や洗剤をいれないと、この力のせいで、泡ができたとしても、すぐに水同士が引っ張り合うことでやぶれてしまい、泡がきえてしまいます。
しかし、シャボン液をまぜると、この『表面ちょう力』というものを弱めてくれます。
表面ちょう力を弱める成分を、『界面活性剤(かいめんかっせいざい)』といいます。
水同士がひっぱる力を弱めることで、水だけでできた泡よりも、長く泡のじょうたいをたもつことができるので、シャボン玉が作れるようになります。
水中シャボン玉の原理
続いて水中シャボン玉の原理です。
ふつうのシャボン玉と同じように『表面ちょう力』が関係していますが、もう少し詳しく説明する必要があります。
先ほど、シャボン液や洗剤にふるまれる界面活性剤(かいめんかっせいざい)は、下のような形をしており、水と仲良しの親水基と、水と仲の悪い疎水基にわかれます。
親水基は水と仲が良いため、水と一緒にいられますが、疎水基は仲がわるいので、水と一緒にいることができません。
そのため、シャボン液(洗剤の入った水)では、下のようなじょうたいになります。
ここに、シャボン液の水滴(すいてき)を落とすわけですが、落ちている途中の水の粒は下のようになっています。
この水滴がシャボン液に落ちるしゅんかん、疎水基同士が触れ合うことで、水をおしのけていきます。お互いに水と仲が悪いからです。
すると、まわりの空気をまきこむような形で、水の中に貼っていきます。
空気が水の中に入ったので、泡ができるわけですが、先ほど言ったように、
水がもつ表面ちょう力が弱まっているため、泡をやぶく力が弱まっているので、
長い時間、水の中で泡としてとどまっていられます。
これが水中シャボン玉ができる原理になっています。
今回は色水の中でやっていますが、透明なシャボン液に、べつに作った色水のシャボン液をストローから落とすことによって、色の付いた水中シャボン玉を作ることができます。
スーパーのお菓子コーナーで食紅が売っていると思いますので、色んな色の水中シャボン玉を作ってみてください。
画像引用:福岡青少年科学館