☆実験の目安:10分
マジックとして行えば、間違いなくみんながおどろいてくれる実験、【振動反応】です。
薬品が多い実験なので、必ず大人の人とおこないましょう!
用意する者もの
- オキシドール(ドラッグストアに売っています)
- 振動反応キット (楽天での購入は⇒ 振動反応 【ポイント10倍】)
振動反応キットの箱は英語での案内になっていますが、
説明書は英語版と日本語版、それぞれ用意されているので、安心してください。
実験方法
説明書に手順が丁寧に書かれてあるため、そちらを読み取って進めてください。
成功すると↓のような感じで反応が見られるはずです。
マグネティックスターラーというかきまぜる装置かあると楽なのですが、
普通のお家にはないので、コップをふってかき混ぜてみてください。
反応の間隔が短くなっていくのが分かるかと思います。
最後は、真っ暗な液体になり反応しなくなりますが、チオ硫酸ナトリウムと加えるとまた透明になります。
なんで勝手に色が変わるの? 振動反応の原理
何度も化学反応が繰り返される反応を、【振動反応】といいます。
有名なものが、今回の化学キットの内容に近い『BZ反応』です。
Bはベロウソフさん、Zはジャボンチンスキーさんという科学者からとっています。
BZ反応は、シャーレのような薄い容器でおこなう実験が有名で、テレビなどでもよく取り上げられています。
両方ともソ連時代の方です。
また、同じようなものに『BR反応』というものもあり、
Bはブリッグズさん、Rがローシャーさんという科学者から取っています。
振動反応が起こる原理を詳しく書くと、理系の高校生~大学生レベルの化学反応式を書かなくてはならないので、
こちらでは詳しくふれません。
ざっくりいうと、中学校で習う『酸化還元反応』が繰り返し起こっています。
このキットにも入っている『マロン酸』というものを化学反応させているわけですが、
『触媒(しょくばい)』とよばれる化学反応を助けるものがあり、
この触媒に何を使うかによって、色の変化が変わってきます。
『セリウム塩』というものを使うと、透明と黄色の間で変わります。
鉄(の錯体)を使うと、赤色と青色がくり返されます。
このキットでは『マンガン』というものを触媒に使っています。
この実験では、マンガンの色ではなく、ヨウ素がデンプンと反応したときの青紫色を使っています。
ちなみにですが、ヨウ素液を水に薄めて、同封のチオ硫酸ナトリウムを加えるだけでも、
茶色い液体を透明にすることができます。
ただこれは一方通行の反応なので、消えたっきりになります。
振動反応の小話
BZ反応は中高生の科学部などでよくあつかわれます。
2008年に、茨城県にある高校でこの反応を行った際、
赤色になって反応が止まった液体をほったからしで、下校してしまいました。
翌日に片づけようと見てみると、液体が黄色くなっていることに気付きました。
世界でもまだ知られていない発見で、『BZ振動の復活』という題名で
専門誌に取り上げられたという話があります。
学生のうちは、知っている実験をなぞるように行うだけのことが多いですが、
ひょんなことから大発見が生まれるのも科学の面白さだと思います。
何から生まれるか分からない大発見を、ぜひあなたも見つけてみてください。
振動反応 【ポイント10倍】